【2019年度版】 国内フィンテック企業 資金調達額 ランキング

世界のフィンテック関連投資

2018年6月、オランダの決済スタートアップAdyen(アディアン)は上場し、大成功を収めています。
上場初日に株価が90%上昇し、時価総額は158億ドルに達しました。

世界でのフィンテック企業への投資は年々増加しており、2018年度の合計投資額は390億ドル(およそ4兆円)に達しています。

フィンテック企業がIPOブームに乗らない理由 – 日本経済新聞

Adyenのような成功事例はないものの、日本でもフィンテック系ベンチャー企業への投資は活発になってきています。今回はFintech News Hong Kongに掲載された、日本にあるフィンテック企業の資金調達額ランキング上位10社をご紹介します。

フィンテック企業がIPOブームに乗らない理由 – 日本経済新聞

フィンテック企業一覧

国内のフィンテック系スタートアップ企業のランキングを、資金調達額別に作成しました。

※ランキングは「10 Best-Funded Fintech Startups in Japan」(英語)を参考に作成しています。

ランキング企業名資金調達額
1位freee161億円
2位Quoine124億円
3位テックビューロ109億円
4位ウェルスナビ107億円
5位お金のデザイン104億円
6位FOLIO91億円
7位Origami88億円
8位Finatext75億円
9位Paidy66億円
10位One Tap BUY51億円

10 Best-Funded Fintech Startups in Japan – Fintech News Hong Kong

【1位】freee (161億円)

freeeは、企業向けに事務管理(バックオフィス)を効率化するためのクラウドサービスを提供する企業です。
個人事業主・中小企業などのスモールビジネスを主なターゲットとしており、会計ソフト・人事労務ソフトなどを提供しています。

会社名freee株式会社
代表名佐々木 大輔
事業内容クラウド会計・人事労務ソフト
設立年2012年
会社HPhttps://corp.freee.co.jp/https://corp.freee.co.jp/
提供APIhttps://www.apibank.jp/ApiBank/api?searchKeyword=freee

【2位】QUOINE(124億円)

QUOINEは、「Liquid by Quoine」という仮想通貨プラットフォーム事業を行なっています。

会社名QUOINE株式会社
代表名栢森 加里矢
事業内容仮想通貨取引プラットフォーム
設立年2014年
会社HPhttps://quoine.com/https://quoine.com/
提供APIhttps://www.apibank.jp/ApiBank/api/detail?api_no=1042&api_type=I

【3位】テックビューロ(109億円)

テックビューロは、企業のICOやアセットのトークン化を支援する「COMSA」というサービスを行なっています。
過去には仮想通貨取引所のZaifを運営していましたが、67億円分の仮想通貨が流出する事件が起きた後、株式会社フィスコ仮想通貨取引所に事業譲渡を行いました。

会社名テックビューロ株式会社
代表名朝山貴生
事業内容ICO国内ソリューション事業
設立年2014年
会社HPhttps://techbureau.jp/https://techbureau.jp/
提供APIhttps://www.apibank.jp/ApiBank/api/detail?api_no=345&api_type=I

【4位】ウェルスナビ(107億円)

ウェルスナビは、個人向けのロボアドバイザーによる資産運用サービスを提供しています。創業者であり代表を務める柴山氏は、財務省出身です。

会社名ウェルスナビ株式会社
代表名柴山 和久
事業内容ロボアドバイザーによる資産運用事業
設立年2015年
会社HPhttps://www.wealthnavi.com/https://www.wealthnavi.com/

【5位】お金のデザイン(104億円)

お金のデザインは、「THEO」というロボアドバイザーによる資産運用サービスを提供しています。
気軽にスマホで1万円から資産運用が始められるという点で注目を集めています。

会社名株式会社お金のデザイン
代表名中村 仁
事業内容ロボアドバイザーによる資産運用事業
設立年2013年
会社HPhttps://www.money-design.com/

【6位】FOLIO(91億円)

FOLIOは、スマホで簡単に投資ができるサービスを提供する企業です。

「人工知能(AI)」 「コスプレ」「がんばろう東北」といったテーマ別で銘柄を探せるようになっており、株は一株単位(1万円程度)で購入できるため、ユーザーは気軽に投資が始められます。

下の動画からもわかるように、アプリはUI/UXにこだわった作りになっています。

会社名株式会社FOLIO
代表名甲斐 真一郎
事業内容テーマ別オンライン証券
設立年2015年
会社HPhttps://corp.folio-sec.com/https://corp.folio-sec.com/
提供APIhttps://dev.folio.org/reference/api/

【7位】Origami(88億円)

Origamiは、スマートフォン決済サービス「Origami Pay」を提供しています。

2019年には、ウエルシアグループ約1,800店舗で「Origami Pay」の提供を開始しました。

会社名株式会社Origami
代表名康井義貴
事業内容スマホ決済サービス
設立年2012年
会社HPhttps://origami.com/https://origami.com/

【8位】Finatext(75億円)

Finatextは、株式予測アプリ「 あすかぶ!」や金融機関向けの投信データ提供サービスなどを手がけています。

2018年1月、新たに設立した子会社スマートプラスを通じて、証券業に参入することを発表しました。

会社名株式会社Finatext
代表名林 良太
事業内容証券取引アプリなど
設立年2013年
会社HPhttps://finatext.com/ja/
提供APIhttps://smartplus-sec.com/baas/

“証券3.0”を目指すFinatextが14億円で証券会社を設立——取引の基礎となる機能をAPIで提供 – Tech Crunch

【9位】Paidy(66億円)

Paydyは、スマートフォン決済サービス「Paydy(ペイディー翌月払い)」を提供しています。

事前の会員登録が不要であり、メールアドレスと携帯電話番号の入力だけでオンライン決済が可能です。

会員登録の審査には、AI技術が活用されているため、短時間で審査が可能になっているといいます。

会社名株式会社Paidy
代表名杉江 陸
事業内容スマホ決済サービス
設立年2008年
会社HPhttps://paidy.com/
提供APIhttps://paidy.com/docs/jp/

【10位】One Tap BUY(51億円)

One Tap BUYは、スマートフォン特化型のネット証券サービスを提供しています。

スマートフォン上で、1,000円から株を購入することができる点が特徴です。

会社名株式会社One Tap BUY
代表名林 和人
事業内容ネット証券サービス
設立年2013年
会社HPhttps://www.onetapbuy.co.jp/

最後に

フィンテック系の事業は収益性が高い場合が多く、VC(ベンチャーキャピタル)が積極的に投資している分野です。

日本からも、フィンテック系のユニコーン企業が生まれるといいですね。