【API提供の企画】APIの収益化計画のための準備について

この記事では、APIを通じて収益をあげる企画を行うにあたって、まず最初に知っておくべきことや事前準備についてお伝えします。

目次

  1. 収益をあげるための前提知識
  2. APIの収益化を簡単に企画する方法
  3. まとめ

収益をあげるための前提知識

もしAPIを通じて収益をあげることを考える場合、まず最初に知っておくべきことは 「どうすれば収益につながるのか」 という知識です。

収益に繋がる理由は、顧客の「願望」が達成されるから

収益をあげるには、顧客や顧客企業の願望を達成する必要があります。
たとえば下記のような「願望」が挙げられます。

  • もっと経費を抑えたい
  • もっと効率化したい
  • もっと収益をあげたい
  • もっと稼ぎたい
  • もっと楽しみたい

一般的には、顧客がお金を払ってでも実現したい強い願望を持っていればいるほど、収益には繋がりやすくなります。

一方で、顧客の弱い願望を満たせるだけであれば収益化が難しくなります。

たとえば、今まで人件費に1億円かかっていたコンタクトセンターが、API活用によって手間なく確実に経費を抑えられようになるのであれば、それは「もっと経費を抑えたい」といった顧客の強い願望につながります。

しかし、たとえばコンタクトセンターでオペレーターの稼働状況が一目でわかるAPIが開発されたとして、それは少しは便利だけど導入や使い方の教育がめんどくさいという場合には、顧客の弱い願望となり収益に繋がりづらくなります。

このように弱い願望を実現できるAPIの場合は、APIを経由して直接利益をあげるのではなく、APIを間接的に活用した別のモデル(たとえば市場シェアをとる目的で使う)など、別の顧客の願望を調査・検討しなくてはなりません。

APIを作ったは良いけれど、なかなか収益につながりづらいというのは、このような顧客願望を正しく理解していないためであることが多いです。

「より便利になるから」だけではAPIを作らない

APIを作成する際には、ついつい「より便利になるから」という理由で用意していくことが多いでしょう。

おわかりだと思いますが、この場合収益に繋がるかどうかは運任せになります。

なるべく高確率で収益化を狙いたい場合は、そのAPIによって、顧客の何の願望が達成されるのかを企画段階で事前に検討しておきましょう。

そうすれば、顧客のその願望に対して顧客自身がお金を払う価値があると感じるかどうかを事前にシミュレーションすることができます。

APIの収益化を簡単に企画する方法

実際にAPIの収益化が成功するかどうかは、APIを作成して市場に出してみなくてはわかりません。

しかし企業でAPIを企画する際には、収益計画書を作成するなど、ある程度の予測が必要です。

その際、より簡単に精度の高い企画を簡単に作成する方法は「同等サービスを調査する」ことです。

同等サービスを調査する

同等サービスを調査するというと、たとえば銀行のAPIを作成するのであれば「他の銀行はどのようなAPIを作成しているのだろうか?」と競合サービスを調べることをイメージするかもしれません。

確かに競合サービスの調査は絶対にやっておいた方がよいのですが、それよりも「同じ顧客願望を叶えているサービスを探す」という方が簡単です。

同じ顧客願望を叶えているサービスを探す

たとえば銀行が一般ユーザー向けに、「電気料金の引き落とし額などから暮らしの節約ポイントをアドバイスする」といったAPIの開発を企画しているとします。

このAPIで提供される内容は、ファイナンシャルプランナーが行っているサービスに近いです。

そこで、ファイナンシャルプランナーがどのような業務を行っているのか、またどれほどの収益をあげているのかを確認します。

そうすると、ファイナンシャルプランナーが行っているのは「家を買う」や「子供を育てる」といった、より強い顧客願望を叶えるためにアドバイスをしていることが多いことがわかってきます。

そうすると、節約アドバイスだけでは収益化の線が弱いかもしれませんが、「家を買う」というより強い願望の検討をはじめることができます。

このように、APIの企画をする際には、APIだけでなく同じ顧客願望を叶えているサービスを調査することで、ある程度の予測精度をあげることができます。

同等サービスがない場合は同種のサービスからヒントを得る

企画が斬新な場合、同等サービスが見つからないことがあるかもしれません。

その場合は、同等ではなく同種のサービスを見ておくとよいでしょう。

たとえば、銀行で何らかの比較ができるようなAPIを用意するとします。

すると、価格ドットコムなどの比較サービスの収益モデルを分析することで、収益予測が立つようになるかもしれません。

また日本国内だけでなく海外事例を探す手もあります。

海外事例も探す

海外で成功しているモデルを見ると、より簡単に予測ができます。

残念ながら海外でもAPIで収益化に成功している事例はそれほど多くないのですが、先ほどの「同種のサービス」という考え方をつかえば、最近話題となっているスタートアップサービスや、うまくいっている同種のサービスから逆算して収益化できるAPIを企画できる可能性があります。

これを一般的に「タイムマシン経営」といいます。

まとめ

この記事では、APIを収益化するための企画や計画の方法に先立ち、知っておいて欲しい前提知識についてお伝えしました。
収益化に繋げるには下記の心構えでのぞみましょう。

  • 顧客の強い願望を叶えるAPIを企画する
  • そうでなければ「市場シェアを狙う」など直接収益を得る以外の戦略も視野にいれる

次回は、具体的な市場調査方法や、自社資産をいかしたAPIの企画方法についてご説明します。

  1. ▼APIの作り方 Web API設計 まとめ記事
  2. API設計手順
  3. 【API提供の企画】APIの収益化計画のための準備について